shirakawa go around

17.10.13

下山 勝巳

白川村のこれが旬

毒キノコのこと

秋です。

山を歩き回るのがすこぶる楽しくなる季節です。今回はそんな秋を彩るきのこの話。

ただし、毒キノコの話。
白川村に於いては村人や土地所有者の権利を守るため、植物等の採取が規制されています。なので元来、外部の方には白川村内にきのこの採取にくるのはご遠慮いただきたいところです。
地権者の方と山菜・きのこを採りに来た方がトラブルになったという話も、ちらちらと聞いたことがあります。食べられるキノコはあまり採りにきてほしくないというのが正直なところです。

去年、登山道で少し印象深いことがあったので、少し毒キノコのことを書いておこうかと。

去年山を歩いていて、藪を抜けて登山道に出たときのこと。楽をするため登山道を進んでいたら、大量のキノコが登山道の横に山のように積まれていました。

なんじゃこれ?と見たところ全部ツキヨタケ。毒。

おそらくですが、登山の人が「食べられそうなのがある!」と大量に採ってきたのを、道すがらの他の人に「毒だぞ」と教えられて捨てたのかなぁと。
一歩間違えれば大惨事だったかもしれません。

そんなことを思い出しながら山を歩いていたら、ひょっこりとツキヨタケに出会いました。

ブナの根元にもさもさ生えています。

幼菌の状態ではこんな感じ。

見た目はこんな感じのキノコです。ツキヨタケの名前の通り、暗闇でうっすら光ります。ムキタケなどと間違えて採って食べて中毒を起こす事例が全国的に多いきのこです。

おおきくなるとこんな感じでモサモサと山のように生えるので、「いっぱいある!!」「食べられそう!!」と採ってしまうこともあるのかもしれません。
絶対に食べてはダメです。死ぬことは少ないようですが、吐いたり下痢したりで苦しむ羽目になります。

裂いてみると断面の根元に黒いしみのようなものがあるのが特徴なのですが、中にはシミのない個体もあるので、注意が必要です。

きのこを覚えるうえで大事なことがいくつかあって、

「食べられるきのこと、それに類似した誤食の可能性のある毒きのこは必ずセットで覚える」
※似ている毒キノコを見て、自分の知っている「食べられるキノコ」だと思い込み、中毒にあうケースがままあるため。

「確証の持てないものは食べない、あげない、もらわない」
※きのこの中には個体差が大きく、特徴をきちんと知っていないと他のものと間違えるものも多々あります。

は最低限守る必要があると思います。くれぐれもご注意を。自分もまだまだ勉強中ですが、わからないものには絶対に手を出しません。

あと、割と里地に近いところでもよく見かけるこれ。

こちらはカエンタケというきのこ。致死量3グラム。ナラ枯れ病の被害木の根元に良くありますが、人の歩くところの脇の木の根元からひょっこり生えていたりもします。
皮膚に汁が触れれば皮膚がただれ、食せば肝臓やら腎臓やら脳やらに大ダメージを与え、助かったとしてもかなり重篤な後遺症が残ります。

こちらはドクツルタケ。けっこういろんなところにポコポコと生えています。
一本食べたら死にます。内臓から出血し、血反吐を吐き続けながら地獄の苦しみを味わうとか。90歳近いお年寄りから、おそらくこれに当たって亡くなった方の話を聞いたことがあります。

秋の行楽シーズン、登山道や道端などできのこを見ても、わからないものには手を出さないようにご注意を。

この記事を書いた人

下山 勝巳

下山 勝巳

白川村生まれ、白川村育ちの会社員。趣味できのことったり山菜とったりきのことったり、古い文献に触れてみたり、昔の古い時代の話を調べたり、口伝を記録してみたり、わりと変わったことに興味もってみたりしています

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